2013年8月16日金曜日

かぎ針編みのリコーダー袋

かぎ針で編んだ可愛いものを見ると母が作ってくれたリコーダー袋を思い出す。

クラスの子たちが持っていたリコーダー袋は、可愛い木綿の生地を直線縫いして、口の部分にゴムを通したシンプルなもの。

母が作ってくれたリコーダー袋は、ピンクの毛糸をきらきらした糸と一緒に編んでもの。、口の部分にゴムひもが編みこんであって、きゅっと結ぶと花びらみたいに ひらひらした。

とっても可愛いリコーダー袋なのに、私は嫌で嫌でたまらなかった。とっても目立つリコーダー袋が恥ずかしくて仕方なかった。

昼も夜もずっと働き詰めの母が作ってくれたリコーダー袋なのに。なんてひどい娘なんだろう。母親が子供のものを作るのは当たり前のことだと思っていたんだ。
 

わたしが、
「これ嫌い」
というと、
「えー嫌いなの?残念だな」
と笑っていた母。

今の私が立っていられるのは、すべてを受け止めてくれた母がいたから。

色白で大きな目をした母の、可愛い笑顔を思い出す。

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