行きたいと思っていたから余計にいい映画に感じたのかもしれないけれど、今年観た映画で一番好き(まだ3本しか観ていないけれど)。観に行って良かった。
主役は認知症がゆっくりすすんでいる“はつえさん”と、ペコロスこと息子の雄一さん。
なんでペコロスかって言うと、はげた頭がちいさな玉ねぎ“ペコロス” に似ているからだそうな。
あらすじ
雄一さんは、息子(つまり、初枝さんの孫)けんすけ君とふたりではつえさんの介護をしていました。
けれど、雄一さんは仕事があり、けんすけ君はバイトがあり、症状がすすんでいくはつえさんの面倒を看きれなくなって介護施設に預けます。
ちょっとづつ色々なことを忘れていくはつえさんと、雄一さんと、けんすけ君と、施設の職員さんたちと、認知症のおじいちゃんおばあちゃんたち。はつえさんの現在と心に蘇る過去の思い出とがシンクロして、素敵な仕上がりになっております。
“泣けなけー!これでもかー!”っていうところがなく、ときどき気が付くとスーッと泣いてて。
現在のみつえさんと交互に流れる回想シーン。みつえさんの人生は、それはとても大変なものでした。
そして、もうひとりの女性の人生もそれはもう大変って言葉じゃとても足りないくらい大変で。彼女はなにも悪くないのに、時代と彼女の置かれた環境のせいで、どうしようもなくて。事実は小説より残酷なものだ。
17歳の私が観たら。
“みつえさんたちの人生って、苦労ばっかりでいいことなんてひとつもないじゃない。あんな人生嫌だわ”
と思ったことでしょう。
でも、今の私には、みつえさんたちの人生がとてもいとおしく思えます。
流れに足元を救われそうになりながら踏ん張って生きていたみつえさんの、無邪気で可愛い笑顔が愛おしいです。
映画にはエンディングがあり、帰りに
「ハッピーエンドで良かったね♪」
と、言いながら美味しいものを食べておしまい。
現実のみつえさんの人生にはまだ続きがある。
これからみつえさんは少しづつ、 息子の雄一さんやけんすけ君のことを忘れていくんでしょう。
でもね。
「忘れたらまた出会えるよ。」
毎日が新鮮だ♪
↑「忘れたらまた出会えるよ。」は、わたしが
「歳とって、いろいろなこと忘れても、ぽにょ太のことだけは忘れたくない」
とつぶやいたら、ある人が言ってくれた言葉です。
ペコロスの母に会いに行くを観たきっかけは
表参道の山陽堂さんで『ペコロスの母に会いに行く パネル展』を観たことです。
原作者・岡野雄一さんのイラストとおかあさん“みつえさん”がとてもかわいらしくて。みつえさんと雄一さんとのやり取りもとても可愛らしくて。映画も観たいなあと思ったのです。
あの日、山陽堂さんに行っていなかったら、岡野雄一さんを知ることもなく、この映画を観に行くこともなく過ごしていたのでしょうね。縁って不思議ですね。
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